Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

Lisez 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 296 741 caractères · 584 écrans

Aozora Bunko

法水は続いて云った。

「ところで、絶命時刻の前後に、誰がどこで何をしていたか判ればいいのだがね。しかし、これは鐘楼の調査を終ってからでもいいが……、とりあえず熊城君、傭人の中で、最後に易介を見た者を捜してもらいたいのだ」

熊城は間もなく、易介と同年輩ぐらいの召使を伴って戻ってきた。その男の名は、古賀庄十郎と云うのだった。

「君が最後に易介を見たのは、何時頃だったね」とさっそくに法水が切り出すと、

「それどころか、私は、易介さんがこの具足の中にいたのも存じておりますので。それから、死んでいるという事も……」と気味悪そうに死体から顔を外けながらも、庄十郎は意外な言を吐いた。

検事と熊城は衝動的に眼をったが、法水は和やかな声で、

「では、最初からの事を云い給え」

「初めは、確か十一時半頃だったろうと思いますが」と庄十郎は、割合悪怯れのしない態度で答弁を始めた。「礼拝堂と換衣室との間の廊下で、死人色をしたあの男に出会いました。その時易介さんは、とんだ悪運に魅入られて真先に嫌疑者にされてしまった――と、爪の色までも変ってしまったような声で、愚痴たらたらに並べはじめましたが、私は、ひょいと見るとあまり充血している眼をしておりますので、熱があるのかと訊ねましたら、熱だって出ずにはいないだろうと云って、私の手を持って自分の額に当て