Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

Lisez 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 296 741 caractères · 584 écrans

Aozora Bunko

二、光と色と音――それが闇に没し去ったとき

ところが、あの夜九時になって、シャビエル上人の右手が振り下されると、同時にこの鉄扉が、人手もないのに開かれたのでしたね」

二、光と色と音――それが闇に没し去ったとき

ああ、シャビエル上人の手! それがこの、二重の鍵に鎖された扉を開いたとは……。事実、法水の透視神経が微妙な放出を続けて、築き上げた高塔がこれだったのか。しかし、検事も熊城も、痺れたような顔になって容易に言葉も出なかった。と云うのは、これがはたして法水の神技であるにしても、とうていそのままを鵜呑みに出来なかったほど――むしろ狂気に近い仮説だったからである。津多子はそれを聴くと、眩暈を感じたように倒れかかって、辛くも鉄柵扉で支えられた。が、その顔は死人のように蒼白く、彼女は、絶え入らんばかりに呼吸せきつつ、眼を伏せてしまった。法水もさもしてやったりという風に、会心の笑を泛べて、

「ですから夫人、あの夜の貴女は、妙に糸とか線とか云うものに運命づけられていたのですよ。しかし、その方法となると、相変らず一年一日のごとくで……。いやとにかく、僕の考えていることを実験してみますかな」

それから、符表と文字盤を覆うている、鉄製の函を開く鍵を、真斎から借りて、まず鉄函を開き、それから文字盤を、右に左にまた右に合わせると、扉が開かれた。