Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

Lisez 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 296 741 caractères · 584 écrans

Aozora Bunko

三、易介は挾まれて殺さるべし

そして、三回目の繰り返しの時、幽暗には――の一節はほとんど聞えなかったが、次の、日午には――の一節に来ると、不思議な事には、同じ音色ながらも倍音が発せられた。そうして、最後の節はついに聴かれなかったのであった。

「なるほど、君の実験が成功したぜ」と検事は眼を円くしながら、鍵の下りた扉を開いたが、法水のみは正面の壁に背を凭せたままで、暗然と宙を瞶めている。が、やがて呟くような微かな声で云った。

「支倉君、拱廊へ行かなけりゃならんよ。彼処の吊具足の中で、たしか易介が殺されているんだ」

二人は、それを聴いて思わず飛び上ってしまった。ああ、法水はいかにして、鐘鳴器の音から死体の所在を知ったのであろうか※(感嘆符疑問符、1-8-78)

三、易介は挾まれて殺さるべし

ところが、法水はすぐ鼻先の拱廊へは行かずに、円廊を迂回して、礼拝堂の円蓋に接している鐘楼階段の下に立った。そして、課員全部をその場所に召集して、まずそこを始めに、屋上から壁廓上の堡楼にまで見張りを立て、尖塔下の鐘楼を注視させた。こうしてちょうど二時三十分、鐘鳴器が鳴り終ってからわずかに五分の後には、蟻も洩らさぬ緊密な包囲形が作られたのであった。