Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

Lisez 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 296 741 caractères · 584 écrans

Aozora Bunko

「法水さん、私、まさかとは思いますわ。ですけど、貴方はあの渡り鳥のいうことを、無論そのままお信じになっているのじゃございますまいね」

「渡り鳥※(感嘆符疑問符、1-8-78)」法水は奇異の眼をって、咄嗟に反問した。つい今し方、自分が虹の表象として吐いた言葉が、偶然かは知らぬが、鎮子によって繰り返されたからである。

「さよう、生き残った三人の渡り鳥のことですわ」そう吐き捨てるように云って、鎮子は凝然と法水の顔を正視した。「つまり、ああいう連中がどういう防衛的な策動に出ようと、津多子様は絶対に犯人ではございません――私はそれをあくまで主張したいのです。それにあの方は、今朝がたから起き上ってはいられますけど、まだ訊問に耐えるというほどには恢復しておられないのです。貴方なら、御存じでいらっしゃいましょう――抱水クロラールの過量がいったいどういう症状を起すものか。とうてい今日一日中では、あの貧血と視神の疲労から恢復することは困難なのでございます。いいえ私は、あの方にメアリー・スチュアート(十六世紀スコットランドにおける聖女のような女王。後に女王エリザベスのため断頭に処せらる――一五八七年二月八日)の運命がありそうに思われて……。