Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

Lisez 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 296 741 caractères · 584 écrans

Aozora Bunko

そして、そのズタズタに寸断したものにさらに火をつけて、またその灰を粉々にして、それをとうとう、窓から雨の中に投げ捨ててしまいました。その周到をきわめた、いかにも再現されるのを懼れるような行為を見ても、その内容が疑いもなく、異常に熾烈な秘密だったに相違ありません。そして、残った一葉を厳封して、それを金庫の中に蔵め、死後一年目に開くよう儂に申し渡されました。ですから、あの金庫は、まだ開く時機が到来していないのですよ。法水さん、儂にはどうしても、故人の意志を欺くことが出来んのです。しかしつまるところ法律と云うものは、痴呆の羽風にすぎんのでしょう。どんなに秘密っぽい輪奐の美があろうとも、あの無作法な風は、けっして容赦せんでしょうからな。よろしい、儂は貴方がたが為されるままに、いつまででも傍観しとりましょう」と博士は勝ち誇ったように云い放ったが、先刻から絶えず泛んでは消えていた不安の色が、いきなり顔面一杯に拡がってきて、

「だが、貴方の云われた一言は、聴き捨てになりませんぞ。いいですかな、作成した当夜は厳重な監視で護られていた――そして、先主は焼き捨てた残りの一葉を金庫に蔵めて――その文字合せの符号も鍵も」