Classiques japonais avec furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lisez あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 520 caractères · 475 écrans
「お誂え通りの贄が来たわ! 取り抑えろ! 釜へ入れろ!」
賎民のような二人の男が、左右から浮藻へ飛びかかった。
「助けて――ッ」
と、浮藻はもがいた。
と、二人の賎民のような男が、もんどり打って地へ仆れ、その間に金剛杖が延びていた。
「昼間の女だ――ッ、裸体の裸体の! ……オレ覚えている水を浴びていた女だ――ッ」
範覚は驚きと喜びとで、躍り上がり躍り上がった。
「気絶させた女だ――ッ、俺をよ! 俺をよ! ……オレもう一度気絶するぞ――ッ、この女でよ! この女でよ! ……やらぬ誰にも、オレのものだ――ッ……釜へ! 何云う! 入れるものか――ッ……贄釜なんどへ、入れるものか――ッ……」
「範覚ウ――ッ……」
と、姥は御幣へ仕込んだ、戒刀を頭上へふりかぶり、
「女を渡せ、渡せ渡せ! 渡さねば汝、汝を雑えて贄にするぞ――ッ、贄釜に入れて!」
「へ、へ、姥駄目だ――ッ」
と、浮藻を捉え小脇にかい込み、金剛杖を片手で差しつけ、範覚は冷笑してまくし立てた。
「姥ごときに、この範覚、贄釜なんどに入れられようや! ……姥おさらばじゃ、こっちから暇出す! ……オレ亭主じゃ、この娘のよ! ……行こうぞ娘! 来オ来オ来オ――ッ」