Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lisez あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 520 caractères · 475 écrans
「頬げた張り曲げろ、叩き殺せ!」
群集は怒って騒ぎ出した。
しかしその時にはその山伏は――それは金地院範覚であったが、もう姿をくらませていた。
芋ヶ瀬の郷の辻に立った、同じ種類の立て札の前でも、群集がたかって騒いでいた。
その中に雑って煽動しているのは、巫女姿の鬼火の姥であった。
「悪くないぞよ、悪くないぞよ、平民から一足とびに大名になれ、一文なしから大金持ちになれるのじゃ。……まだまだ世の中は武家の天下じゃ! 武家方に忠義をつくすがよいぞよ!」
群集が怒って喚き出した頃には、姥の姿は見えなくなっていた。
中津川の郷の四辻にも、同じような立て札が立っていて、黒木売りや干魚売りや、武士や農夫や、炭焼きが多勢その前に集まって、罵り騒ぎ批評していた。
顔を布で包んだ上に、塗り笠でさらに顔をかくした武士が、煽動的に喋舌っていた。
「断行! な、こいつが大事だ! 思い切った出世をしようと思ったら、思い切った仕事をやらなければ嘘だ! ……な、よいか、わかったか!」
しかし群集は怒鳴り出した。
「とんでもねえサムライだ、ぶち殺せ!」
「勿体ない奴だ、生かして帰すな!」