Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lisez あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 520 caractères · 475 écrans
呼ばれて眼をさまし立ち上がり、側の金剛杖をひっさげると、ノッソリとばかり立ち現われた。
「眠い、疲労じゃ、昨夜のつかれじゃ。……姥のせめ方ははげしいからのう。……ようこれは飛天夜叉殿か。……桂子殿おいでと知ったなら、お伽かたがた出て来たものを」
社殿の方へ好色らしい、いやらしい眼付きを流してやった。
年は二十六、七であろうか、厭らしいところはあったけれど、たしかに美貌の山伏であった。
気になるのは唇が貝の蓋のように薄く、茱萸のように赤いこと、焚火に照らされておりながら、その顔色が蒼味を持って白く、気味悪いほどだということである。
これらの特色はその性質が、残忍であり酷薄であり、好色である証拠であった。
鬼火の姥の手下であり、かつ情慾の相手なのであった。
焚火の側へノッソリと佇み、眼はなお桂子へ注いだままで、
「恋の相手が鬼火の姥でなくて、飛天夜叉殿であろうものなら……何んだ畜生! 薄っ気味の悪い!」
金剛杖に搦みつき、ウネウネと蛇が上がって来たのを、一振り振って大地へ叩きつけた。
「鬼火の姥と来たひには、肌といえば苔の生えた枯れ木じゃ。コツコツしていて水気がなく、カサカサしていて粘り気がない。