Classiques japonais avec furigana
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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
Lisez おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 194 415 caractères · 391 écrans
棺のふたが半分ひらいて、ミイラをつつんだ白いきれが、はみ出しているのです。その中に、まっ黒になった、がいこつのようなミイラが立っているのかと思うと、ゾーッとおそろしくなってきます。
てんじょうからさがったまるい電灯が一つ、そのほかには、大デスクの上の、青いかさのある卓上電灯だけです。部屋がひろいので、それだけの光では、うすぐらくて、すみずみには黒いかげができています。
窓の外は、まっ暗です。庭にしげっている木が、黒い魔物のように見えています。大デスクの上には、古い外国の本が、らんざつにつみあげられ、そのまえに、古い置き時計が、カチカチと時をきざんでいます。
シーンと、しずまりかえって、遠くの大通りをはしる電車や自動車の音が、かすかに聞こえてくるほかには、なんのもの音もありません。
だんだん夜がふけてきました。
奇怪な巻き物ののろいはどんなあらわれかたをするのかわかりません。むこうの小デスクの上においてある、古くなって黒っぽくみえる、もようのある銀の箱、その中におさめてある二千数百年まえの、ふるいふるい巻き物、それがふしぎな魔力をもっていて、人間ひとりを消してしまったのです。