Classiques japonais avec furigana
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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
Lisez おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 194 415 caractères · 391 écrans
名探偵のおくの手
その声が、だんだん大きくなってくるようです。
二十面相は、気味がわるくなってきました。そのうちに、声のほかにもうひとつ、変なことが起こったのです。
名探偵のおくの手
この美術室は、南と東が庭に向いていて、南に二つ、東に一つ、つごう三つの窓があるのです。
その窓のガラス戸には、ぜんぶ中から止め金がかけてあるはずなのに、いつのまにかあいているようなのです。
三つの窓にかけた厚いカーテンが、ゆらゆらと揺れています。窓がしまっていれば、こんなに揺れるはずはないのです。
クスクスというしのび笑いの声が、いっそう大きくなってきました。
たしかに部屋の中です。
「だれだっ、そこにいるのはだれだっ!」
二十面相は、思わず大きな声でどなりました。
「ウフフフ……、アハハハハ……。」
しのび笑いでなくて、もうおおっぴらな笑い声です。しかし、人の姿はどこにもありません。
「だれだっ、どこにかくれているんだっ!」
もう一度、どなりつけました。
「アハハハ……、二十面相君、ここだよ。ぼくのおくの手はこれなんだよ。」
部屋のすみに立ててあった西洋のよろいが、ゆらゆらと動いて、こちらへ歩いて来るではありませんか。