Classiques japonais avec furigana
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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
Lisez おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 194 415 caractères · 391 écrans
美術室
美術室
二十面相は、ポケット小僧がしのびこんだことは少しも知りません。
自分の部屋に部下を集めて、さっきから一時間ほども話し続けていました。
「この家が二十面相のすみかとは、だれも気がつくまい。表札は木下庄太郎だからな。貿易会社の社長さんだ。となり近所でもそう信じているし、警察でも、少しも疑っていない。おれたちは、用心深くして、あやしいようすは、一度も見せたことがないからね。ハハハハ……。」
二十面相は、楽しそうに笑うのでした。
かれのまわりには、五人の部下がこしかけたり、立ったりしていました。
松波博士にばけたでし、それから、自動車を運転した男、あとの三人のなかには、さっきトラックを運転した男の顔も見えます。この家には、五人の部下のほかに、ふたりの女中がいるばかりです。
「さあ、グラスをあけて、部屋にひきとって寝るがいい。おれはいつものように、美術室でしばらく楽しんでから、やすむからね。」
二十面相がそういいますと、五人の部下は、手に持っていたウイスキーのグラスを、目よりも高く上げて、
「首領の健康を祝します。おくの手がうまくいって、おめでとう。ブラボーッ!」