Classiques japonais avec furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lisez チベット旅行記 (チベットりょこうき) de 河口 慧海 (かわぐちえかい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 531 520 caractères · 1042 écrans
政府そのものもまた商売
つまり一個人の商業のようにいうて居るけれども、その政府の商業家はチベット国内では非常な勢力を持ったもので、到るところで馬を徴発し食物もまた地方地方からみな納めさせながら商いに出かけて行くです。そうですから普通商業家よりも政府の商売の方が余計儲かる訳である。
華族もやはり商売をする。それは商隊を他国へ出すのもありまた全く商売をせずに自分の領分から上って来るものだけで衣食して居る者もある。しかしこれらの人でも全く売り買いをしないかといいますとやはりやります。全体チベットには余程奇態な風があって、私共が華族の家などへ行き何か珍しい物でも見て、これを欲しいと思うと無遠慮に「幾らですか。」「さよう此品は幾ら幾らです。」「そんならこれを私に売って下さるまいか」とこう出かけると「いや値段が極まれば売らんこともない。」「それじゃどの位まで負けて下さるか。」「いやそれはいけない」と押問答の末値段が極まると、じきに自分の家に飾ってある道具を平気で売るです。
尋ねた人も別段その人に恥を掻かしたのどうのという考えもない。「いやこりゃ私のところでは要る物だから売れない。」