Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Lisez チベット旅行記 (チベットりょこうき) de 河口 慧海 (かわぐちえかい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 531 520 caractères · 1042 écrans
行路の骸骨
行路の骸骨 六月二十日また出立して例のごとく恐ろしい山を登って行きました。この辺には灰色の斑紋あるナーという鹿が居りまして、多い所には二百疋も三百疋も谷間に群がって居るです。だんだん山の中へ進んで行きますと山ヤクも居りますし、また雪豹とか山犬というような猛獣も遙かの山に見えて居ります。そういう奴が折々出て来るそうで、ある場所には喰われたのか死んだのか動物の骨の散らばって居る所もあり、また雪の中に凍え死んだ死骸の骨の散らばって居る所もありますが、頭の皿と足の骨は一向ないです。これはチベットの仏具に使うために倒れた人があると通る人が皆持って行ってしまうのでただ残って居るのは肋の骨位です。そういう物を見る度に無常の観念に打たれるです。私もまた何処の山の端でこういう風になって果てるか知らんと思うと、幾許か先に死んだ人の事を想い出して後を弔う心も起りました。
その山を踰えて(〔二十三日〕)トルボという村に着きました。そこはツァルカともいう。この一村はチベットの古代の教えなるポン教を信じて居ります。同じような山の中を毎日進んで行きましたがその間には景色のよい所も沢山あり、また仏のような姿をして居る天然の岩もありその他珍しい植物や動物も沢山見ました。