Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

チベットりょこうき

チベット旅行記

河口 慧海

Lisez チベット旅行記 (チベットりょこうき) de 河口 慧海 (かわぐちえかい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 531 520 caractères · 1042 écrans

Aozora Bunko

高原月下雪山の景

身体が痛くて堪らんものですから……。たとえそれを捜しに歩くことが出来てももはや霰が降って地の温度で霰が融けて行くという有様でヤクの糞も馬の糞も皆湿って居りますから到底行って見たところが駄目なんです。それから例のツクツク(裏は赤き羊毛、表は厚き帆木綿のごとき切布にて製したる四布蒲団のごときものにて目方はおよそ三貫目位のもの)という羊毛の大きな夜着のような物を頭から被って下には羊の毛皮の敷物を敷きましてそれでそこへ坐禅と極め込んだです。別に飲物を拵えようとしたところが薪がないから仕方がない。

高原月下雪山の景 そのままジーッと考えて居りますとおいおい夜分にもなって参りますし、ちょうどそれが陰暦六月十四日の晩でございますから月も明らかに漠々たる原野を皎々と照して居るというような訳で、自分の身体に苦しい所がなかったならばこの境涯は実に愉快極まる高原の夜景であろうと思われたです。何故ならばその漠々たる原野の遙か向うの月下に朧に雪の山が光って居る様はあたかも雪の中に神仙が現われて居るような有様でありますから、そういう有様をよく観じて見ると決して苦しいどころの騒ぎでなく非常な快楽を感じたことであろうと思うけれども、何分にも身体の各部が非常に苦しいものですからまあ坐禅をして居るもののただその苦しみに心を奪われて、始めは何