Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans
併し、お話では、事態は可成切迫している様ですな。この際は、犯人を探し出すよりも、先ずお嬢さんを守ることが第一でしょうて。お嬢さんに会わせて下さらんか。わしが一刻も離れず側につき添っていたら、先ず大丈夫です。又、そうしていれば、態々探し廻るまでもなく、犯人の方から近づいて来ますよ。わしの張っておる網の中へ、先方から飛び込んで来ますよ」
三笠氏は慣れ切った調子で、事もなげに云った。
言葉に従って、操一氏が珠子を呼ぶと、青ざめた少女は殿村夫人に手を取られて入って来た。
「お嬢さん、オオ、大変おびえていらっしゃるな。ナニ、心配することはありませんよ。わしが守って上げる。わしがあんたの側についていれば、どんな悪人だって、手出しをさせはしませんよ」
三笠氏は、老人の優しさで、娘をいつくしむ様に、目を細くして珠子を眺め、彼女の白い手を取って、その甲をペタペタと叩いて力づけた。
珠子は本当におびえ切っていた。怖さに気も狂い相であった。青ざめた顔に、目ばかりが、恐怖の為に、異様に輝きをまして、手の指は絶間なく、何かを掴む様にもがいている有様は、心なく見る者には、ゾッとする程の美しさであった。