Classiques japonais avec furigana
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あるたんぼうきしゃのはなし
平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕
平林 初之輔
Lisez 平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕 (あるたんぼうきしゃのはなし) de 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 113 247 caractères · 229 écrans
(二人の子供を指す)
警官は子供まで検査をしようとする。
是枝――子供は君いいじゃろう。
警官甲――でも念のために。(子供のポケットをさがす)
是枝の三男――いやなおじさんね。
四人の親子は出てゆく。
芦田――もうこれでみんなすんだかね?
警官丁――検査人員は九百二十八名です。
接待係――(胸に徽章をつけている)あとは三人の被害者と、東山さんと、あなたがたお二人とで、ちょうど受付人員九百三十四名と数はあっております。
芦田――では、東山さん、あなたも形式ですから、一応しらべます。
東山――(苦笑しながら)さあどうぞ。
芦田――(一通りしらべてから)いや、それでよろしい。
東山は太いステッキをもって出てゆく。
芦田――牧君、君も一応しらべよう。
牧――はっ。
芦田――最後にわしもしらべてくれ。
牧かわって芦田の身体検査をする。三人の被害者と青木夫妻とは検査の進行を心配そうに注視していたが、検査がすむと絶望の表情をうかべる。
健作――とうとうわかりませんか?
芦田――残念ながらとりにがしました。
島村夫人――わたしの頸飾りはもう帰ってこないでしょうか? 先だって紐育からとりよせたばかりの品で、関税だけでも二万三千円もとられましたのに……(泣き声になる)