Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 187 841 caractères · 376 écrans

Aozora Bunko

姉川

理論に対する理論ならいくらでもいい立てられる。

けれど、理と共に、心情を打って来る言葉には、樋口三郎兵衛も抗し得ない気がした。――半兵衛重治の友情から溢れ出る理に対して、彼は小賢しく云い返す言葉を知らなかった。

「弱年のそれがしが、貴殿にこう申すなど、釈迦へ説法にも等しゅうござるが……」

半兵衛は、三郎兵衛が、首うな垂れたまま聞いているので、むしろこう一歩、謙遜しないではすまない気がした。

「――義もあまり過ぎたるは邪義とか、誰かの書に見えました。昔から主君のためわが子を殺した例しは幾多ありますが、わが義を固執するために、主君を亡い主家を滅亡させた例しは聞きません。――貴殿の忠義は、いわば過ぎたるものといえましょう。また、あなたの烱眼をもって、この小城に、わずか七百の兵を擁し、織田家の二万五千の大軍に対し、最後まで守りきれるなどともお考えにはならないでしょう。なおまた、今の混沌たる時代の帰趨が、何人によって、処理され、統一され、やがて泰平が建て直されるか――そうした時の潮の行く先も、お見えになっていない理はあるまいとも存ぜられます。――そうしてみれば、この際、主家を保ち、幼君の一生を託し、七百の生命を救うには、いかにいたしたらよいか、あなたのお胸一つで、きッぱりと、御方針はすぐつくことかと思いますが」