Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 176 911 caractères · 353 écrans

Aozora Bunko

まして人いちばい才はじけた於通ですから、折さえあれば、私のそばを去って、都へ出たがっておりまする。……それを、わるいとは私も申してはいず、ただ、まだほんとの平和の世ともおもえぬほどに、時を待つがよいと、若い心をなだめてはおりますものの、さて、あの賢しさで、いつまでこの退屈な山里に、私と一しょに、水仕事をしたり、読書したり、鳥の声のみ聞いていましょうか……」

尼は、自信なげに、云いむすんで、ふとまた、自分のその年頃を、思いめぐらしているような眉であった。

この尼とて、年のころは、まだ三十七、八でしかあるまい。若いといえば、いたいたしいともいえる若さの禅尼なのである。殊には、精進しているためにか、皮膚にしのびよる初老のかげもなく、人をして、妙齢の頃にはさぞやと思わせるものがある。

「オ。そうでした、友松様。いつぞやは御好意に狎れて、とんだ御無心をし、さぞ御迷惑でございましたろう」

尼は、自分の前に、於通が茶をおいたのをしおに、さりげなく話をかえた。友松も、それと共に、うしろの紙巻の物へ手をのばして、

「そうそう、伺ったのも、そのことでした。あれからです、さっそく画稿にとりかかり、いくたびか描きあらためて、ようやく、下絵が成ったので、ここへ持ってまいりました。