Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 176 911 caractères · 353 écrans

Aozora Bunko

中でも、若い雑兵のひとりは、大げさな表情を、そのことばと共にして、

「これやあ、おどろき入ったもんだ。この大戦争をよそに、都へ、駈け落ちなどは、まアいいとしても、見ればまだ、ほんの小娘でしかないのに、おれたちの前でも怖れ気なく、男ののろけを申すとは。……これが、おどろかずにいられるか」

今さらのように、ほかの連中も、かの女の髪、目鼻、身なりまでを、あらためて、見直したあげく、

「だが、ことばつきといい、髪粧いといい、土民のむすめとは思われない」

「いまのは、ウソかもしれんぞ。――嘘でもなければ、こうおちついて、男のことなどいえるものじゃない」

疑惑をもって見れば、いくらでも疑わしい点が出てくる。

「おまえの親は、武士か。姓は、なんというか」

「父は、小野政秀と申し、もとは斎藤義龍さまの家臣であったと聞いていますが、幼い時に、戦死しました」

「そして、おまえは」

「乳母のお沢に育てられ、小野の於通とよばれております。十三のころ、手づるを求めて、安土のお城へ御奉公にあがりましたが、天正十年、信長さまが本能寺で、あえない御最期をおとげ遊ばしてから、安土も亡んでしまったので、田舎へ帰っておりました」