Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんちょうき
新潮記
山本 周五郎
Lisez 新潮記 (しんちょうき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 155 541 caractères · 305 écrans
二
に依って変るわけはない、人間の心は絶えず惹き合うが、同時に反撥もし合う、こちらの考えが純粋でなければ、相手が応じてこないこともわかりきっている。……だが今は秀之進は父に会える、今の秀之進なら、父もじかに「父」の心をみせて呉れるにちがいない、かれはそう信じているのだ。
「それは幸いです、実は明日わたしも御屋敷へまいる用があるのです、よかったらご一緒にまいりましょう」
大助はそう云って再び団扇を取った。
二
明くる日、藩邸の校川を訪ねた。そしてもう馴染の狭い客間へ通されると、こんどは待たせずに宗兵衛が来た。
然し秀之進の期待は満たされなかった。宗兵衛の態度はあのときと変りがなく、こちらを見るまなざしにも、肩を張った身構えにも、近寄ることを許さない冷たさがあった。それは秀之進に限って示されるものではないだろう。多忙であり緊張した日常が、そういう姿勢を支えているのに違いない。それがわからない訳ではないけれども、こんどこそ直に「父」と対面できると思っていた秀之進にとっては、少なからぬ失望だった。
「水戸のようすを見たか」宗兵衛はこちらの挨拶を聞きながしにしてこう云った、「藤田先生にはお眼にかかれたか」