Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんちょうき
新潮記
山本 周五郎
Lisez 新潮記 (しんちょうき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 155 541 caractères · 305 écrans
三
「なんだ、そのためにわざわざ来たんですか」
「もうご存じだったのですか」
「新島八十吉という者のことでしょう」
「名は存じませんのですけれど、高松藩の方と水戸家の方とがいっしょだと伺いました」
「水戸家……それは妙だ」大助は眉をひそめた、「もう少し精しく聞かして下さい」
三
秀之進が宿へ帰って来たのは一刻ほど経ってからのことだった。大助は独りで、一通の手紙をひらいてじっと腕組みをしていたが、秀之進が坐るとすぐに云った。
「早水さん、いま跟けられていたのを知っていますか」
「そうらしかった」
「誰の手先だと思います」秀之進はなにも云わずに大助の眼を見た、「わたしは新島の助勢か、幕府の探索かどちらかだと思った、そうじゃない、あれは滝川内膳と結城寅寿の手先だそうです」
「…………」
「あんたの留守の間に柿崎の藤尾さんが来たんですよ」するどい眼で、秀之進はちらと部屋の中を見まわした、「五日間、駕と馬のぶっ通しで追って来たそうで、あんまり疲れているようすだから、風呂へはいって寝るようにすすめたんです、向うの部屋でもう眠っているでしょうが……」
「結城寅寿がどうしたって」
「ひと口には云えませんね、滝川老職も結城もひどくもがいている、ひどいもがきようですよ」