Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんちょうき
新潮記
山本 周五郎
Lisez 新潮記 (しんちょうき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 155 541 caractères · 305 écrans
「太橋の木曽ゆきが知れた」
通助はさっと蒼くなった。しかし蒼くなったのは通助だけではない、結城寅寿という名が出たときから梅八の顔はひきしまっていたが、そこへくるなりまるで死人のように色を喪った。
「探索をつけてやったというのは間違いないな、そしてそれは高松家中の者か、それとも水戸か」
「その結城という人のご家来と滝川さまのご家来だそうです、数はわかりませんが、話のもようではたしかに間違いございません」
「――間に合えばよいが」
通助は即座に立とうとした、すると藤尾がしずかにはいって来て、そこへ坐った。
「わたくしお使いを致しましょう」
「えっ、あなたが」通助はびっくりした。
「柳さまがいまお屋敷を出ていらしっては、滝川さまとやらの眼について却って事を悪くは致しませぬか、わたくしなればどちらへも知れず、ご存じの身の上ですから心配なくお使いできると存じます」
「しかし御婦人の身では……」
「かような事には女のほうがよろしゅうございます、乗物でまいれば道もはかどりましょう、ただ道中切手がございませんけれど」
「それはなんとかなりますが」
通助は梅八を見た。梅八は死人のような顔をしたまま宙をじっとみつめていた。