Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんせい
新生
島崎 藤村
Lisez 新生 (しんせい) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 334 815 caractères · 663 écrans
いそがしいいそがしいと思いながら矢張お前のことを思い続ける。自分は我慢して月に二度しかお前を見ないことにしたが、今ではそれを後悔している。お前を見ない二週間は全く待遠しい。昨夜は非常に暑苦しかった。おちおち眠られないほどお前を思いつづけた。あの高輪の縁側で、萩の葉の暗い庭に向ったところで、二人あることを楽みながら夜遅くまで互に蚊に喰われて起きていた短夜の空が、復た自分を憂鬱にする。こうした夏の夜はお前を待つ心で満たされる。自分はもう一晩でもお前を思わずには眠られない……一昨日の晩はお前が二度目の母になった夢を見て、お前のお父さんから乱打されたと思ったら眼が覚めた。悲痛な夢の涙の残りがお前の縫って贈ってくれた天鵞絨の枕を濡らした……」
こうしたことを書きつけたところも有った。
「どうだね、すっかり読んで見たかね」
と言いながら彼が節子の背後に立って見た時は、節子は眼に一ぱい涙をためて仰ぐように彼女の顔を向けた。彼は節子の涙が歓びの涙であるのを知った。その涙が彼女の成熟した頬を伝って流れるのを見た。
その日の午後に、岸本は節子の前に行って立って見た。彼は節子の今の境遇を思いやる心から、彼女に訊いて見た。