Classiques japonais avec furigana
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ほうねんぎょうでん
法然行伝
中里 介山
Lisez 法然行伝 (ほうねんぎょうでん) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 66 110 caractères · 131 écrans
行年五十八歳であった。かくてこの師弟は遂に死期に会うことが出来ないで、離れ離れに生別死別という悲しいうき目を見せられて了った。
このことを配所にあって聞いた法然の心の中推し計るばかりであった。
法然が、配流のこと遠近に聞えたうちに、武蔵国の住人津戸三郎為守は深くこれを歎いて、武蔵の国から遙々讃岐の国まで手紙を差出したが、法然はそれに返事を書いて、
「七月十四日の御消息。八月二十一日に見候ぬ。はるかのさかいに。かように仰せられて候。御こころざし。申つくすべからず候。……」
と書いて今生の思い知るべきことと、往生の頼むべきことを痛切に書いている。
直聖房という僧は矢張り法然のお弟子となって念仏の行をしていたが、熊野山へまいっている間に法然が流されるという話を聞いて急いでその跡を追おうとしたが俄に重病に罹ってうごけなくなった。権現に祈ると、「死期はもう近づいている。お前は安らかに往生するがよい。法然上人は勢至菩薩の生れかわりだからお前はそう心配することはない」というおつげがあったから安心して往生を遂げたということである。
法然はこの国にあって化道の傍ら国中の霊地を巡礼して歩いたが、そのうち善通寺にも詣でた。