Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Lisez 浅草風土記 (あさくさふどき) de 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 162 294 caractères · 318 écrans
「古い浅草」と「新しい浅草」
一
女はみんな長い袂をふりはえていた。……男の生徒といえど袴をはいたものはまれだった……
が、それから二三年して、わたしの高等科になった前後に、それまでの古い煉瓦の校舎は木造のペンキ塗に改まった。――門の向きが変ると同時に、職員室も、小使部屋も、いままでより広くあかるくなった。――時間をしらせる振鈴の音は以前にかわらず響いたが「つるよし」のおばァさんたちのすがたは再びそこに見出せなかった。
「すみだに匂うちもとの桜、あやせに浮ぶ秋の月……」
そうしたやさしい感じの校歌の出来たのもその時分だった。
「古い浅草」と「新しい浅草」
一
その学校の、古い時分の卒業生に、来馬琢道氏、伊井蓉峰氏、田村とし子氏、土岐善麿氏、太田孝之博士がある。わたしと大ていおんなじ位の時代には、梅島昇君、鴨下晁湖君、西沢笛畝君、渋沢青花君、「重箱」の大谷平次郎君たちがいる。わたしよりあとの時代には、松平里子夫人、中村吉右衛門夫人、富士田音蔵夫人なんぞがいる――勿論この外にもいろんな人がいる。――が、これらの諸氏は、銀座で、日本橋で、電車で、乗合自動車で、歌舞伎座で、築地小劇場で、時おりわたしのめぐりあう人たち、めぐり逢えばすなわちあいさつぐらいする人たちである。