Classiques japonais avec furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Lisez 海上の道 (かいじょうのみち) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 182 344 caractères · 353 écrans
信仰に向けて、考察を試みようとしたのである。
前に掲げた『旧記帳』の記事にすぐ続いて、次のような変動の歴史が述べてあるが、相当な時の経過がこの中間にはあったものと考えられる。
……終に此神かつて出現無くして凶年相続き候へば、豊年の願として人々かの形を似せ供物を備へ、古見三村より小舟一艘づゝ、賑やかに仕出し争はせ、祭の儀式を勤め候。利生相見え豊年なれば、愈その瑞気を慕ひて懈怠無く祭り来り候。いま村にて世持役と申す役名も、是に準らへて祈り申す由に候。但し此時由来伝へ噺有之候也(以上)
この末段にはいささか不明の点もあり、また世持神から世持役への繋がりもはっきりしないが、是は諸島の信仰の近来の推移を体験した者には、必ずしも解説し得ないほどの不審ではない。つまりは世持神の伝説は、かつては大多数の人によって信じられ、後には是が村人の最も敬虔なる者が演じていた、ワザヲギであることが判ってきたのである。『島』という今から二十何年前の月刊雑誌には、慶良間の或る島で祭の夜、白衣の祝女たちの行列の間をくぐって、小腰をかがめて何べんか往来した紅衣の神が、後に村民某の妻だったことをすっぱ抜かれて、その夜を限りにその祭が絶えたことが報告せられている。