Classiques japonais avec furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Lisez 海上の道 (かいじょうのみち) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 182 344 caractères · 353 écrans
二
二
ツシヤが最初は宝貝のことではなかったろうかという私の想像は、誠に幽かな暗示の上に築かれている。日本の古語の中で、語音の是に近いものを求めると、ツシタマというものがただ一つある。ツシ或いはツスと書いた例もあって、漢名を※(「くさかんむり/意」、第3水準1-91-30)苡という、一種野生の禾本科植物であった。その穀粒は小麦などよりも遥かに大きく、表皮は硬く光沢があり、児童それを採り糸に貫いて頸に掛けて遊ぶので、意外に親しみの多い草であった。私なども生まれた家のすぐ近くの竹藪の下に、毎年是が生えたから、ことに鮮かな幼時の記憶を持っている。近世は一般にズズダマと呼ぶ者が多かったが、自分たちも是を糸に通して長さをくらべ、首に掛けたり手に持ったりして遊ぶのだから、数珠玉ということであろうと思って少しも疑わなかった。二、三の辞書類にもそういう説明をしたものがあるようだが、夙く『倭名鈔』には豆之太万とあるのだから、是は明らかに後世の誤解であった。
同じ植物はまた沖縄の島々にも分布するらしいが、それを各地で現在は何というか。まず当ってみることが一つの手がかりだと思う。