Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
Lisez 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 496 caractères · 368 écrans
「猫の蚤とり? 何んでございますな?」
相手がかりにも武士だったので、突剣呑の挨拶も出来ず、当惑しながら番頭が云った
「猫の蚤とり、存ぜぬかな、……すなわち猫にたかっている蚤を、このなめした猫の皮に移し、取りつくしてやる商売じゃ」
「器用な芸当でございますなあ」
「こういう田舎にはないかもしれぬが、江戸では大分流行っている。……拙者は江戸から参ったものじゃ」
「へえ、さようでございますか。……が、当家には猫というものが……」
「偽りを申すな、そこへ来たではないか」
「アレマア勘の悪いドラ猫だよ」
「その方らにとってはカンの悪い、ドラ猫であるかは存ぜぬが、拙者にとっては救いの神、さてこの猫の蚤をとる。ついては行水をさせていただきたいもので、さようさよう猫に行水を。……それへ腰につけた猫の皮を、スポリとかぶせて抑えつけますと、猫にいた蚤どもが、こっちの皮へことごとく移る……何んでもないが理屈に合った話。さあさあ猫に行水さしてくだされ」
兵庫は愉快そうに云うのであった。
が、鵜の丸兵庫としては、なにもこの猫の蚤をとって、金にしようというのではなく、猫の蚤とり猫の蚤とりと、そういうことを云うことによって、奥の部屋にいる松浦民弥に、自分が来たことを感じさせ、往来へまで出て来て貰いたい。