Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いしかりがわ

石狩川

本庄 陸男

Lisez 石狩川 (いしかりがわ) de 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 253 535 caractères · 506 écrans

Aozora Bunko

老人、今までのところを相田どのにご報告願いましょうか」

大野順平と安倍誠之助が立っていた。

「それ、お渡し致すがよかろう」と阿賀妻は大野のたいまつを顎で示して、「われら急ぎますゆえ」と云った、くるりと背後を見せていた。

すたすたと歩いて行くのだ。草履の下では水ぎわの泥土がじくじくと踏みつけられた。急ぎ足で大野と安倍が追いついたとき、阿賀妻は、彼の前方を一かたまりになって動いて行く役人どもを見ながら、彼らにも聞こえるほどの大きな声で云った。

「安倍どの、カラフトに乗りこんで貰いたいものじゃ」

安部はどきんとした。彼はそれを予期しないではなかった。が、はっきり云われるとかッと混乱した。そして彼は幾らかとびだした眼を見はって傍らの大野の顔を見た。川面の反射か、前方の灯かげのためか、彼の目はぎらり冷たく光った。あるいは闇のかがやきであったかも知れない。しかし、何とも云ってくれなかった。

大野順平は肩をゆすって大股に歩いていた。彼は玉目三郎のことを思い浮べていたのだ。あの密林の下で、雨にうたれながら、その男の受けた命令の調子もこれと同じであった。そう思うと、耳を聾するように川鳴りの音がとどろいて来る。