Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
Lisez 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 26 416 caractères · 53 écrans
半太夫はそこでちょっと言葉を切り、まるで怒号するように声をひそめて続けた、「――かれらは貧窮し病んでいるのです、施療の停止は、そのままかれらを死へ追いおとすことです、私にはお受けできません、もういちど御詮議を願います、――そう云うなり立って、出て来てしまわれたんだ」
話しているあいだに、朝食を知らせる板が鳴った。二人はその音を聞きながら、どちらも立とうとはしなかったし、半太夫の話が終ってからも、暫くじっと坐っていた。
「小川氏はどうなんだ」やがて登が眼をあげて訊いた、「あの人はどっちの側に立っているんだ」
「どっちでもないだろう、本当なら彼がその折衝に当るべきだ、養生所の責任者なんだからな」と半太夫が云った、「しかし彼はその席に坐っていただけだし、一と言もものを云わなかった、――おそらくどっちの側の人でもないだろうな」
そして半太夫は立ちあがり、「飯にしよう」と云って登を見た、「新出さんを怒らせないように気をつけてくれ」
登は自信がなさそうに黙っていた。
去定は午前ちゅう不機嫌だった。むろん怒っているようなそぶりはみせないし、荒い声をあげるわけでもないが、不機嫌で苛いらしていることはようすでわかった。