Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 136 062 caractères · 276 écrans
近所の自身番まで、縄付きの女と大風呂敷包みを持ち込んでピシリと障子を締切ると、平次は早速、埃を叩いてみました。
「女、もう叶わぬところだ、みんな申上げてしまえ」
「平次、増長しちゃいけないよ。調べはお役人のすることだ、岡っ引のくせに、お六姐さんの口を取ろうなんて、生意気だよ」
と、大変な鼻息、嬌声を発して、縄目の身をもがく年増の美しさは一通りではありません。一筋縄で行きそうもないと見て、平次は早速攻手を変えてみました。
「黙れッ、若い女四人も殺して、命が幾つあっても足りないお前だが、素直にしていれば、まだお上にはお慈悲もあるというものだ」
「何だって? もう一度、言って御覧よ、私が四人の若い女を殺した? 冗談も休み休み言っておくれ、盗みはしないと言わないが、人殺しなどは身に覚えのないことだ。銀流しのお六は、虫を殺すのさえ嫌いな仏性だよ、つまらない事を言っておくれでない」
さすがにお六も驚いたようです。
「隠したって駄目だよ、証拠は銀流しの簪だ、柳橋で芸妓の奴を殺したのを手始めに、四人まで手にかけた、お前は鬼のような女だ」
「何だ、その事か、それなら早くそう言えばいいのに、――銭形の平次親分も箍が弛んだね」