Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十三)青い帯

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 114 244 caractères · 231 écrans

Aozora Bunko

「辻斬はたった一人だな」

「ヘエ――」

「何しろ容易ならぬことだ。今晩のことは誰にも聞かしちゃならねえ。八、俺は八丁堀へ行って来る。町役人に死骸を始末して貰って、縄付は番所へ預けておくんだ。――もう辻斬なんか来る気づかいはない。一つ残らず灯を消してそっと片付けるがいい。世間に知れちゃ悪い」

平次は言い残して八丁堀へ駆けました。

それからの手段は至って簡単でした。やくざの音松に案内さして、辻斬の出て来るという、駿河台の闇に網を張りさえすればよかったのです。

翌る日の晩は無駄に明けて、三日目の晩、七日月が沈んだ頃。

「大丈夫ここに違いはないな、音松」

「ヘエ――」

ガラッ八は中腰になって、縄付の耳に囁きます。闇が淀んだような駿河台の路地、平次を加えて三人は、物の蔭に身を潜めて、曲者の出るのを待ったのです。

「俺たちを騙すと承知しないよ」

少し退屈したらしいガラッ八の声は、次第に威嚇的になります。

「シッ、黙っていろ」

平次は二人を圧えました。路地の奥から、軽い人の跫音がして、近づくままに、サヤサヤと衣摺れの音も聞えるのです。

「…………」

音松はゴクリと固唾を呑みながら、合図の縄をグイと引きました。