Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十三)青い帯

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 114 244 caractères · 231 écrans

Aozora Bunko

二

八五郎は言い捨てて飛び出しました。

紅屋――といっても、手広く唐物袋物を商った店で、柳営の御用まで勤め、昔は武鑑の隅っこにも載った家柄ですが、先代の藤兵衛は半歳前に亡くなり、跡取りの藤吉という二十三になるのが、番頭の彦太郎や、自分では支配人と触れ込んでいる居候上がりの弥惣を後見に、どうやらこうやら商売をつづけているのでした。

その支配人の弥惣が、けさ小僧の定吉が土蔵を開けてみると、思いも寄らぬ長持の奥――、かつてそんな物があるとも知らなかった石の唐櫃の蓋に首を挟まれて、虫のように死んでいたのです。

ガラッ八の八五郎が行った時は、一と足違いに検屍が済んで、役人はもう帰った後。鎌倉河岸の佐吉も帰り仕度をしているところでした。

「お、八五郎兄哥か、少し遅れたが、どうせ大したことじゃないから――。無駄足になったな、銭形の親分は?」

「大掃除で真っ黒になっていますよ」

「それでよかったよ。弥惣の死んだのは間違いに決ったし、唐櫃の中の八千両の小判を拝んだだけが役得みたいなものさ。――もっともこちとらのような貧乏人には眼の毒かも知れないが――」

気の良い佐吉は、そう言って笑うのです。