Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十三)青い帯

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 114 244 caractères · 231 écrans

Aozora Bunko

銭形平次捕物控

一

店を持たせたり、得意をふやしてやったり、いずれは自分と一緒になる心算でいると、猪之松はいつの間にやらお勢と親しくなっていたんだ。あの晩猪之松がお勢を介抱しているのを見て、お秀はフラフラとお勢を殺す気になったんだろう。多分それは花火のポンポン揚がっている酉刻半(七時)頃だったろう、少しくらいの音は二階までは聞えない。

お秀は賢過ぎる女だから、一たんカッとなって殺したのを、なんとか誤魔化そうとした。葛根湯を飲ませると言って、薬を吐月峰に捨て、その後で殺されたように見せるために、いろいろの細工をした。二階へ坐り込んだ後で、三味線を持って来ると言って、物見台から庭を通って階下の四畳半に入り、死骸から匕首を抜いて障子に細工した上、また死体に匕首を刺すような恐ろしい細工までした。が、下手人の疑いが猪之松へ行ったんで、びっくりして俺のところへ飛んで来たのさ」

「太え女ですね」

「太えか細いか知らないが、金と暇が有り余って、遊芸と浄瑠璃で教え込まれた女は、どこかに変なところのあるものさ。貧乏と四つに組んで、真剣に子供を育てたり、親に甘いものでも食わせたりすることを考える人間は、そんな馬鹿な気になるものじゃない」