Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 114 244 caractères · 231 écrans
「治三郎はあの晩柳屋へ行ってお由良に逢い、その話を聴かされて女のヌケヌケした調子に心から嫌になった。――念のために後をつけて歩くと、お由良は一軒一軒男を訪ねて、キビキビと片付けて歩いた上、先々で一杯ずつ引っかけて、水道橋へ来た時は女のくせに大虎だ」
「…………」
「こんな女と無理に一緒になることを考えると、治三郎は心の底から怖くなった。お由良が酔って正体のないのを幸い、手拭に石を包んで二つ三つ喰らわせ、息の絶えるのを見定める隙もなく逃げ出した。――人の跫音を聞いたんだろう。その跫音が母子心中をやり損ねたお関だったのさ」
「なるほどね」
八五郎もようやく事件の真相が判ったような気がしたのです。
「だから、あんな気の多い悧巧な女と掛り合っちゃいけないよ。女は正直で生一本なのが一番良い――」
そう言う平次の胸には、恋女房お静の純情な浄らかさが、活き活きと浮彫されているのでした。
治三郎のお白洲の調べが平次の推理と寸毫の喰い違いもなかったことや、お関幾松母子が、平次の助力で平和な幸せな日を取戻したことは改めて書くまでもありません。