Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 109 804 caractères · 225 écrans

Aozora Bunko

七

「成瀬屋の家の者を皆んな洗え。主人夫婦を怨む者はないか、奉公人の身持、倅と娘の縁談、あのお町という娘のいた大名屋敷、先代の成瀬屋の没落した時の様子、殺された番頭伝六の身持、身寄り――」

「それから」

「そんな事でいい。下っ引を存分に駆り出して、一日か二日の間に、手の届くだけ調べ抜いてくれ。どんな事が持上がるかも知れない」

平次は残る隈なく手を廻して、さて一人になって静かに考えました。こう相手の素姓が分らないと、幾通りも可能の仮定を築き上げて、下手人の姿を描き出す外はありません。

いや、平次は不可能な事をさえも仮定して、伝六を殺し得る相手を考え出そうとしているのです。

七

「さア、大変ッ、親分」

ガラッ八が飛込んで来たのは、それから三日目の朝でした。

「どうした、八」

今度ばかりは平次も、それを真剣に受けて起ち上がりました。二三日憂鬱な考えに閉されながら、いつ八五郎に脅かされるかも分らない心持で、この報告を待っていた平次だったのです。

「成瀬屋の鏖殺しだ」

「何?」

「今朝の味噌汁でやられましたよ。主人もお神さんも、倅も娘も、ことに親類のお町などは九死に一生の騒ぎだ」