Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

Lisez 雪国の春 (ゆきぐにのはる) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 136 000 caractères · 266 écrans

Aozora Bunko

五

このいきいきとした季節の運び、それと調子を合わせていく人間の力には、実は中世のなつかしい移民史が隠れている。その歴史をしみ透ってきた感じが人の心を温めて、旅にあっては永く家郷を思わしめ、家にいては冬の日の夢を豊かにしたものであったが、単に農人が文字の力を傭うことをしなかったばかりに、その情懐は久しく深雪の下に埋もれて、いまだ多くの同胞の間に流転することを得なかったのである。

五

そうしてまた日本の雪国には、二つの春があって早くから人情を錯綜せしめた。ずっと南の冬の短い都邑で、編み上げた暦が彼らにも送り届けられ、彼らもまた移ってきて幾代かを重ねるまで、その暦の春を忘れることができなかったのである。全体日本のような南北に細長い山がちの島で、正朔を統一しようとすることが実は自然でなかった。わずかに月の望の夜の算えやすい方法をもって、昔の思い出を保つことができたのである。しかるに新しい暦法においては、さらに寒地の実状を省みることなくして、また一月余の日数を去年から今年へくり入れたのである。これが西洋の人のするように、正月を冬と考えることができたならば、その不便もなかったのかしらぬが、祖先の慣習は法制の感化をもって自然に消滅するものと予測して、なまじいに勧誘を試みようとしなかったために、ついにこういう雪国においても