Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
鬼の面 ――銭形平次傑作選3
野村 胡堂
Lisez 鬼の面 ――銭形平次傑作選3 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 28 312 caractères · 57 écrans
「見えなきゃ諦めろ、ロクロッ首に生れつかなかったのが、お前の不運だ」
「有難い仕合せで」
額を平手で叩いて舌をペロリと出しながらも八五郎は諦めてしまいました。この上セガむと平次は花見の入費に女房の身の皮を剥ぎかねないのです。正月からの交際や仕事の上の諸入費で、親分の平次が首も廻らないことを、八五郎はよく知っていたのです。
それでも諦め兼ねたものか八五郎は、良いお天気に誘われて、フラフラと向島に行ったのも無理のないことでした。
駒形の地主で佐渡屋平左衛門、実は八五郎に旨を含めて、その日向島諏訪明神裏の寮に花見ということにして銭形平次をつれ込み、一杯御馳走した上で、平次に頼みたい用事があったのですが、金持に誘われてノコノコ呑みに出かける平次でもなく、うまく持ちかけた八五郎の誘いもはぐらかされて、仕様ことなしに、八五郎一人だけ、佐渡屋の寮に面目しだいもない顔を持込んだわけです。
「まアまア宜い、八五郎親分も気になさることはない。余計な細工をして、堅いので通った銭形の親分を、おびき出そうとしたのが悪かったよ。まアまア花でも見ながら、ゆっくり呑んで行って下さい」