Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
鬼の面 ――銭形平次傑作選3
野村 胡堂
Lisez 鬼の面 ――銭形平次傑作選3 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 28 312 caractères · 57 écrans
七
実は私も、こんな事が好きで好きでたまらない。差支えなかったら、佐渡屋の御主人を鉄砲で撃ち殺した下手人は誰か、教えては下さらぬか」
「申しましょう。ずいぶん、イヤな事ですが、人間というものは、斯んなにも恐ろしいものか、それを知って置くのも、悪いことではないでしょう」
平次は静かに引受けました。そして八五郎と下っ引たちに、家中の者を、皆んなここへ呼び寄せ、主人平左衛門の死骸を前に、話し始めたのです。
春の夕陽が川一杯に流れて、絃歌の声が遠波のように大気をゆるがします。歓楽極まって、哀愁を生ずると言った、花と酒とに疲れ果てた、不思議な江戸の一角でした。
七
「この家には、金があり過ぎた。女も多過ぎた。皆んな主人を怨んでいた。隣の人も、奉公人たちも内儀までも」
「――――」
平次はそう言って、一堂を見廻したのです。
「ことに、弟の伯次は、この家の身上の、半分は自分のものだと思い、内儀のお栄さんも、順当に行けば、自分の女房になる人であったと思って居たことだろう。主人平左衛門さえ死ねば、この身上も内儀も今でも自分のモノになると思い込み、何年も何年も工夫を凝らして、主人の命を狙った。