Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

Lisez 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 296 741 caractères · 584 écrans

Aozora Bunko

ねえ法水君、この超自然はいったいどうなるんだい。ああ徐々に、鎮子の説の方へまとまってゆくようじゃないか」

未だ現実に接していないにもかかわらず、すべての事態が、明白に集束して行く方向を指し示している。やがて、開け放たれた拱廊の入口が眼前に現われたが、突当りの円廊に開いている片方の扉が、いつの間にか鎖じられたとみえて、内部は暗黒に近かった。その冷やりと触れてくる空気の中で、微かに血の臭気が匂ってきた。それが、捜査開始後、未だ四時間にすぎないのである。それにもかかわらず、法水等が暗中摸索を続けているうちに、その間犯人は隠密な跳梁を行い、すでに第二の事件を敢行しているのだ。

殺人現場の図

法水は、すぐ円廊の扉を開いて光線を入れてから、左側に立ち並んでいる吊具足の列を見渡しはじめた。が、すぐに「これだ」と云って、中央の一つを指差した。その一つは、萌黄匂の鎧で、それに鍬形五枚立の兜を載せたほか、毘沙門篠の両籠罩、小袴、脛当、鞠沓までもつけた本格の武者装束。面部から咽喉にかけての所は、咽輪と黒漆の猛悪な相をした面当で隠されてあった。そして、背には、軍配日月の中央に南無日輪摩利支天と認めた母衣を負い、その脇に竜虎の旗差物が挾んであった。