Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

Lisez 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 296 741 caractères · 584 écrans

Aozora Bunko

すると、扉の裏側には、背面が露出している羅針儀式の機械装置が現われたが、それに法水は、表面では文字盤の周囲に当る、飾り突起に糸を捲き付け、その一端を固定させた。

「ところで、この羅針儀式の特性が、貴女の詭計に最も重大な要素をなしているのです。と云うのは、この合わせ文字を、閉じる時の方向と逆に辿ってゆくと、三回の操作で閂が開く。また、それを反対に行うと、掛金が閂孔の中に入ってしまうのですからね。つまり、開く時の基点は閉ざす時の終点であり、また、閉じる時の基点は開く時の終点に相当する訳なのです。ですから、実行はしごく単純で、要するに、その左右廻転を恰好に記録するものがあって、またそれに、文字盤の方へ逆に及ぼす力さえあれば……。そうすれば、理論上鎖された閂が開くということになりましょう。勿論内部からでは、あの鉄函の鍵は問題ではないのですよ。で、その記録筒と云うのが、何あろう、あの廻転琴なのでした」

と法水は、糸を人形時計の方へ引いて行って、観音開きを開き、その音色を弾く廻転筒を、報時装置に続いている引っ掛けから外した。そして、その円筒に無数と植えつけられている棘の一つに、糸の一端を結び付けて、それをピインと張らせ、さてそうしてから検事に云った。