Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

Lisez 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 296 741 caractères · 584 écrans

Aozora Bunko

そういった訳で、夫人の筆蹟はちょっと真似られんそうだよ。それに、この擦れ具合が、鉛筆の折れた尖とピッタリ符合している」

検事はブルッと胴慄いして、

「怖ろしい死者の曝露じゃないか。それでも法水君、君は?」

「ウム、どうしても人形と創紋を不可分に考えなけりゃならんのかな」と法水も浮かぬ顔で呟いた。

「この室がどうやら密室くさいので、出来ることなら幻覚と云いたいところさ。けれども、現実の前には、段々とその方へ引かれて行ってしまうよ。いやかえって人形を調べてみたら、創紋の謎を解くものが、その機械装置からでも掴めるかもしれない。何にしても、こう立て続けに、真暗な中で異妖な鬼火ばかり見せられているのだからね。光なら、どんな微かなものでも欲しい矢先じゃないか。とにかく、家族の訊問は後にして、とりあえず人形を調べることにしよう」

それから人形のある室へ行くことになって、私服に鍵を取りにやると、間もなくその刑事は昂奮して戻って来た。

「鍵が紛失しているそうです、それに薬物室のも」

「やむを得なけりゃ叩き破るまでのことだ」と法水は決心の色を泛べて、「だが、そうなると、調べる室が二つ出来てしまったことになる」