Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans

Aozora Bunko

と栄二が自分の手もとをみつめながら云った、「躯にむりをしないようにやったらいいだろう、――行燈の油が少なくなったぜ」

「はい」と云っておすえは立った、「明日すぐにそう云うわ、おぶんさんきっとよろこんでよ」

隣りの家の内情はなにも知らなかった。増六がどこの店へ勤めていたかも、その店が潰れたかどうかも、そしてそのあと、本当に担ぎ呉服をしているかどうかも。その夜おすえから初めて聞いたことだ。世間が一般にひどい不景気で、日本橋の大きな問屋筋でも、倒産した店が少なくないという話だし、町をあるけば「店じめいにつき投売り」とか、閉めた店の大戸に貼った「売り家」の字などが眼につかないことはなかった。――この横丁の左右にも幾筋かのろじがあり、古い長屋がびっしり並んでいる。住民たちの多くはその日稼ぎで、子供でも七つか八つになれば、なにかしら働いて家計を助けなければならないようだ。いつか裏の井戸端で、おすえが洗濯をしていたら、赤児を背負った八歳くらいの女の子が来て、おすえの洗った物を絞ってくれた。さすがに女の子だと思い、礼を云ってから菓子を包んでやると、菓子はいらないから駄賃を呉れ、と云って手を出したそうである。