Classiques japonais avec furigana
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はいくへのみち
俳句への道
高浜 虚子
Lisez 俳句への道 (はいくへのみち) de 高浜 虚子 (たかはまきょし) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 60 608 caractères · 120 écrans
また、俳句に馴らされておる者が歌を見ると、それは言わなくってもいい事までが述べてある、と感ずるであろう。
ここでちょっといって置くが、七・七のみが情を叙するのに適しておるわけでなくって、あるいは七・七に事柄を叙し五・七・五に感情を叙する場合も勿論ある。七・七が叙情に適するというよりは五・七・五・七・七が叙情に適しているのである。またそれに反して五・七・五という調子が、叙景に適しておるとはいうものの、時にはこれで叙情に適する場合もある。しかし、概してこれをいえば、歌は叙情に適し、俳句は叙景に適する。また、大きくこれを見れば歌も俳句も叙情詩である。歌は喋る叙情詩、俳句は黙する叙情詩。
根のない木を土に挿したものは生気がない。根の深い木には生気が充実している。またこういうことを造庭師から聞いた。庭にある石は唯石を地上に置いただけでは力がない。その石の地中に埋まっている部分が、深ければ深いほど力がある、と。
私が古くから言っておる「余韻ある俳句」という事もまた「背景ある俳句」という事も皆この地下に蟠っている感情、若しくはその因果、事実の連続等をいうのである。