Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

Lisez 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 264 133 caractères · 524 écrans

Aozora Bunko

九

一人の女を生かしておくとこの後、好い男が幾人創物になるか知れたものではない、それ故に、女と見たら取捉まえて沈めにかけておくのがよろしい。お前さんに手伝ってもらって、この女を沈めにかけようというのはそれだ、なまじいの慈悲心を出して命乞いなどをしなさんなよ、オホホ」

「老和尚、またしても冗談を」

「冗談ではないよ」

冗談にしても兵馬は、いい気持がしませんでした。ましてや駕籠に乗っている女の人が、それを聞いて、いい気持はしますまい。

九

けれどもこの和尚が、この駕籠に乗っている女を沈めにかける目的でないということは、川の方向は疾うに通り越してしまって、それとは違った勝沼の町の方へ、サッサと歩いて行くことでわかります。

兵馬は、いよいよ呆れ返ってしまいました。その大力と洒落洒落としたところは、どう見ても人間界の代物とは思われないのであります。呆れ返りながら兵馬は、金剛杖を突き鳴らして和尚のあとをついて行くうちに、ふと思い当ったことがありました。

ああ、この和尚こそ、まさにその人ではないかと思いました。その人に違いないと思いました。

その頃、知られた大力の坊主に物外和尚というのがありました。