Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

わらわのはんせいがい

妾の半生涯

福田 英子

Lisez 妾の半生涯 (わらわのはんせいがい) de 福田 英子 (ふくだひでこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 64 051 caractères · 122 écrans

Aozora Bunko

固より如何なる人にても、かつて面会を拒みし事のなき妾は、直ちに書生をして客室に請ぜしめ、頓て出でて面せしに、何思いけん氏は妾の顔を凝視しつつ、口の内にてこれは意外これは意外といい、頗る狼狽の体にて妾の挨拶に答礼だも施さず、茫然としていよいよ妾を凝視するのみ。妾は初め怪しみ、遂には恐れて、こは狂人なるべし、狂人を紹介せる嘉悦氏もまた無礼ならずやと、心に七分の憤りを含みながら、なお忍びに忍びて狂人のせんようを見てありしに、客は忽ち慚愧の体にて容を改め、貴嬢願わくはこの書を一覧あれとの事に、何心なく披き見れば、思いもよらぬ結婚申し込みの書なりけり。その文に曰く(中略)貴嬢の朝鮮事件に与して一死を擲たんとせるの心意を察するに、葉石との交情旧の如くならず、他に婚を求むるも容貌醜矮突額短鼻一目鬼女怪物と異ならねば、この際身を棄つる方優るらんと覚悟し、かくも決死の壮挙を企てたるなり。可憐の嬢が成行きかな。我不幸にして先妻は姦夫と奔り、孤独の身なり、かかる醜婦と結婚せば、かかる悲哀に沈む事なく、家庭も睦まじく神に仕えらるるならんと云々。かく読み終れる妾の顔に包むとすれど不快の色や見えたりけん、客はいとど面目なき体にて、アア誤てり疎忽千万なりき。