Classiques japonais avec furigana
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あるたんぼうきしゃのはなし
平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕
平林 初之輔
Lisez 平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕 (あるたんぼうきしゃのはなし) de 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 113 247 caractères · 229 écrans
四人ともぐたりと腰をかける。
塩田夫人――でご相談というのは、どんなことですの?
久子――わざわざこんなとこへおよびしてほんとうにすみませんわ。でも計画がもれるといけないと思いましてね。
正木夫人――どんな計画ですの?
島村夫人――はやく承りたいわ。
久子――いまあちらの余興がすんだあとで、妾たち四人で何か奇抜な、みんなをあっと言わせるようなことをしてみたいと思ったんですの。
塩田夫人――そりゃすてきね。どんなことがいいでしょう?
久子――それをご相談しようと思ったのですよ。
久子の台辞のおわらぬうちに、樹陰から、前に出てきたのと同じような仮面の男が、忽然として、しかし静かに現れ、四人の方へピストルの銃口を向けながら直立している。久子の台辞がおわると、どっしりした声でいう。
仮面の男――こんなことじゃ、奇抜にゃなりませんか?
一同ふりむき、驚いてあれっと声をたてようとする。
仮面の男――しっ、静かに、声をたてちゃためになりませんぞ。私の顔は(仮面を指しながら)皆さんご承知のはず。(一同真っ蒼になってふるえる)さ、手をあげなさい! (一同手をあげる)一番こちらの夫人から次々に頸飾りと指環とをはずしてお渡しなさい。