Classiques japonais avec furigana
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あるたんぼうきしゃのはなし
平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕
平林 初之輔
Lisez 平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕 (あるたんぼうきしゃのはなし) de 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 113 247 caractères · 229 écrans
青木健作の顔である。一同あっと驚く、東山もいつのまにかそこへやってきて群集の中に混じっている。
牧――やっ、これは一体……
芦田――いや、仮面強盗の正体が誰であろうと、それは驚くにあたらぬ。たというちのご主人だろうと、仮面強盗にかわりはないのじゃから。とにかくすぐに拘引して取り調べなければならん。
第一の客――(前へ進み出て)これは何かの間違いですよ。青木君は決して……
第二の客――どうしたんだ君、何かこれにはわけがあるだろう。話したまへ。
芦田――いや、皆さん、間違いであるかないかはこれより取り調べればわかります。(ポケットから仮面強盗の手紙を取り出して、健作の前へつきつけ)これにはおぼえがあるでしょうな。(東山の姿を見つけて)私のとこばかりではない。ここにおられる東山さんのとこへも同じような挑戦状が来ているのです。これが仮面強盗の筆跡であることは疑いがないのです。こんなものを寄越しておいて、いまさら卑怯な真似はよした方がよいでしょう。
東山――しかし、何だか様子が変ですよ。何かこれには事情があるらしいじゃありませんか?
青木――(手錠を見て仰天しながら)こんなものははずして下さい。