Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かいていごじょうほう
改訂御定法
山本 周五郎
Lisez 改訂御定法 (かいていごじょうほう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 29 422 caractères · 58 écrans
「持っていって下さい」と直衛は相手の言葉を遮って云った、「借は借です」
矢堂は黙って両手をおろした。その姿をじっと見てから、直衛は「失礼」と云って立ちあがった。――矢堂玄蕃はそのまま、居間へ戻ると誰もいなかったが、直衛が手酌で二つ飲むと、佳奈が燗徳利を盆にのせてはいって来た。
「持参金だなんて」と佳奈は酌をしながらやさしくにらんだ、「――本当のことを仰しゃって下さればいいのに」
「立聞きは無作法だぞ」
「ずっと安心いたしました」と佳奈は云った、「わたくしのはべつとして百八十両あまり、こんなに御内福とは存じませんでしたわ」
「あさはかだな」直衛は酒を啜って、一種のめくばせをした、「あれは借りた金だよ」
佳奈はけげんそうな眼をした。
「持参金の話のときさ」と直衛は微笑しながら盃をあげた、「――かな公が帰ってから、難波の亭主を云いくるめたんだ」
「嘘ばっかり」と佳奈が云った、「噂では吝嗇なことで有名だというじゃございませんの」
「ものは使いようさ、良薬は毒から作るというくらいのものだ」
「本当に難波からお借りになったんですか」
「五年がけでね」と云って直衛はそっぽを向いた、「あとはかな公に頼むよ」