Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 187 841 caractères · 376 écrans
ほかの子も抱いて、その辺りから、見物しておるがよい、寄手のやつ輩も、長陣に倦むまいとして、戯れておるものを、鉄砲で返答するも、ちと狭量じゃ。……和子たち、いまよいものを見せてやるぞ」
長政は、雑兵をあつめて、敵方へ歌い返せといいつけた。籠城の退屈に、やや倦みかけていた城兵は、よろこび勇んで、
浅井が城を
茶の子と仰っしゃる
赤飯茶の子
強茶の子
と、大声あげて歌い出した。
城兵が歌い囃すと、
「やりおるぞ。敵も」
と、寄手の兵は、また以前の山にすがたを現わして、
浅井が殿は
熟れ栗の実
棘のよろいに
可愛いのもの抱え
揺るるも恐や
ああ、落ちかぬる
憂い身かな、憂き城かな
もとより即興――口まかせである。敵の一踊りがしずまると、城内方も負けずにやり返した。
信長どのは
橋の下の泥亀
ひょいと出て、ひっ込み
ひょいと出て、ひっ込み
首わざの巧さよ
こんど出たら取ろ
茶せん首
どっと笑う。
彼方の山まで谺する。
それを機ッかけに、その日の小銃戦はまた始まった。いま歌っていた兵、いま踊っていた兵が朱にそまって、ばたばたと傷つき始める。
こういう毎日の生活のなかに、お市の方は、四人の子をかかえ、彼女は彼女の戦いを心のうちで血みどろにしていた。